皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
今回、休暇を利用し、通算5度目となるワールドカップへ行ってまいりました。
アメリカ・カナダ・メキシコによる3カ国共催の今大会は、
私にとって1994年以来、32年ぶりとなるアメリカでのワールドカップでもありました。
1994年当時はグループリーグの開催都市が固定されていたため、ホテルの確保も容易で、
自由な時間を持ちながら大会を楽しむ余裕がありました。
しかし今回は、グループリーグから都市間を飛行機で移動し、その都度ホテルを確保する多忙なスケジュールの連続。
加えて円安の影響もあり、想像以上の出費となりました。
大会のあり方が、良くも悪くも大きく変化していることを身をもって実感した視察となりました。
まず驚かされたのはスタジアムの設備です。 訪れたダラスの「AT&Tスタジアム(日本対オランダ戦)」と
アトランタの「メルセデス・ベンツ・スタジアム(スペイン対サウジアラビア戦)」は、
いずれも約7万人を収容する全天候型施設です。空調設備が行き届き、半袖・短パンでは肌寒さを感じるほどでした。
音響や室内環境も極めて高い水準にあり、スポーツ施設というより世界最高水準のエンターテインメント会場という印象を受けました。
また、決勝戦の舞台となったニューヨークの「メットライフ・スタジアム(フランス対セネガル戦)」は、
約8万人を収容する巨大な屋外型スタジアムです。
NFLのニューヨーク・ジャイアンツとジェッツが本拠地とするこの会場を含め、3つのスタジアムを訪れ、
アメリカにおけるスポーツ文化と運営スケールの大きさを痛感させられました。
一方で、アメリカ国内における大会への熱量には、少し意外な印象も受けました。
1994年大会と比べればサッカーの認知度は確実に高まっていますが、
ヨーロッパ開催時のような「街全体がワールドカップ一色に染まる熱気」までは感じられませんでした。
もちろん、世界中から集まったサポーターたちの熱量は素晴らしいものでした。
街中やスタジアム周辺では、各国のユニフォームを着た人々が国歌や応援歌を歌い、肩を組み、
ビールを交わしながら国境を越えて交流していました。勝敗を超え、サッカーを介して人々が集い、歌い、語り合う。
これこそが、私がワールドカップに求める「祝祭」の姿です。
しかし、今回は過去の大会と比べ、その祝祭感がやや希薄だったように感じます。
その背景には、3カ国共催かつアメリカ国内の会場が広範囲に分散していた点や、
物価・宿泊費・チケット代の高騰が海外サポーターの大きな負担となったことがあるのではないでしょうか。
大会が巨大化し、世界最大級のイベントへと成長する一方で、規模の拡大に伴いサッカー本来の「人と人をつなぐ力」や
街ぐるみの祝祭感が薄れてしまうのではないか。
そんな課題を投げかけられたことも、今回の大きな収穫となりました。
