皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
今回もインターハイでの活躍にスポットを当ててみます。
前回の北海道開催は36年前の室蘭市でした。
私が審判の1級試験を受験していた年でしたのでよく覚えています。
この年はすごい冷夏で役員ベンチではドラム缶で薪を焚き、
選手・役員の多くは軍手をはめる(=する)ほどの気温でした。
確かウインドブレーカーを準備していたのは九州のチームだけで、どのチームも急遽買い揃えるのに四苦八苦したと聞いています。
審判員にとって上位の試合を吹くことは目標であり夢です。
私は2回戦で主審を務めましたが国際審判員が副審に入ったことで一層緊張したことを思い出します。
大会参加の審判員は全国からセレクトされ集合しますが、試合が進むにつれその数は少なくなっていきます。
つまり大会期間中のパフォーマンスによってふるいに掛けられ、大会を離れるという厳しい現実があるからです。
今大会、男子決勝戦の主審を担当したのは宗像 瞭(むなかた りょう)(27)さんでした。
北海道出身の審判員として初のインターハイ決勝を任された評価だけではなく、20代で決勝戦を担当したことにより、
若い年代の審判員が確実に育っていることを示してくれました。
宗像さんは帯広市出身で、FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023審判員の
手代木直美さんと同じ高校の後輩にあたります。
高校でお二人を指導者したのはJFA審判指導者部会長を務める山崎裕彦さんです。
つまり宗像さんと手代木さんは同じDNAをもって順調に力をつけていると言えます。
さてキックオフ前、宗像さんは入場時に天を仰ぎ、何やら口ずさんで緊張感を漂わせていました。
しかし時間が進むにつれ特徴である視野の広さとともに落ち着きを見せてきました。
連日30度越えの体調管理が難しい大会でしたが、選手やベンチも判定に対するストレスを見せずにゲームに集中出来たようです。
その結果、決勝戦は延長に突入し、ペナルティシュートアウト(いわゆるPK戦)にまで突入するという、
北海道ではなかなか見ることのできないハイレベルな試合となりました。
宗像さんには暑さによる集中力の低下を懸念しましたが、さすがの全国1位を決める試合にふさわしい力量を見せ、
観戦者が注目する中、正確に判定をする姿は本当に心強いものでした。
宗像さんにはこれからの活躍を大いに期待するとともにみんなで応援したいと思いました。
※参考 北海道新聞
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/887575
宗像瞭さん 右から2人目