皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
11月9日、大和ハウス プレミストドームで行われた高校選手権北海道大会決勝戦。
札幌大谷高校と北海高校、北海道を代表する両校が、全校応援の熱気を背に、まさに「魂と魂がぶつかり合う」一戦となりました。
この試合が私たちの心を揺さぶった理由は明確です。
- 勝利への執念を、互いに限界までぶつけ合ったこと
- 激しくもフェアに、相手へのリスペクトを失わなかったこと
- スタンドとピッチが、一体感のある空間を創り出したこと
- 最後まで自分たちの戦術的意図を貫き通したこと
札幌大谷高校は積み上げてきたスタイルに磨きをかけ、さらに高い舞台を見据えて戦いました。
一方、北海高校はフィジカルの強さを土台にしながら「つなぐサッカー」へ進化し、頂点に辿り着きました。
両校が年間を通して一貫した戦術を完遂したからこそ、心を震わせる試合となったのです。
■多くの強豪が競い合う環境つくりが未来への鍵
強化の原動力は、言うまでもなく「競争」です。チームは世代交代のたびに戦術を進化させますが、
その際、多様な強敵と戦う経験こそが対応力と新たな強みを育てます。
もし道内に競い合うチームが2校しかなければ、戦術の幅はどうしても広がりません。
毎年3校、いえ、それ以上のチームが優勝を狙える競技力を持つことが、北海道全体のレベルを一段引き上げていきます。
■ 全国大会の経験こそ、最大の成長につながる
私自身、指導者として全国という檜舞台を経験することで、翌シーズンの飛躍が生まれることを強く実感してきました。
全国大会に挑む中で、選手たちは明確な目標に向かって団結し、これまでにない強固なチーム力を獲得します。
これは、練習だけでは簡単には作り出せない、いわば「見えない強化」です。
いま、北海高校は「全国高校サッカー選手権大会」に、
札幌大谷高校は「高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2025 プレーオフ」に向けて、
心身とも最も充実した状態で準備を進めています。
その取り組みは選手だけではなく、指導者の学びも含めて、北海道サッカーの大きな財産となるものです。
こうした経験を積むチームが増えることこそが、HKFA中期ビジョン「全国ベスト4」達成への近道です。
毎年優勝校が予測できてしまう大会では、その扉は開きません。
結果の読めない「群雄割拠の全道大会」こそ、真の強化を生む環境です。
■指導者の皆さん
北海道サッカーは、皆さん一人ひとりの情熱と指導力によって支えられています。
互いに競い合い、学び合い、高め合うことで、全国で戦えるチームを育てていきましょう。
北海道サッカー協会は、強化と指導者育成を引き続き全力で支援してまいります。
強い北海道を、ともに実現していきましょう。